7月19日、さいたま市大宮区にある鉄道博物館と2026年に開館予定の台湾の国家鉄道博物館が「交流協力協定」を締結しました。協定書の調印式には鉄道博物館の大場喜幸・館長と国家鉄道博物館準備処の鄭銘彰・主任が臨み、台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表などが立ち会ったそうです。
日台の鉄道提携は昨年(2022年)4月19日に小田急電鉄と高雄市政府交通局が「次世代移動サービス協力覚書」を締結して以来となり、本会調査によれば、1986年1月に日台間初の大井川鐵道と阿里山森林鉄道の「姉妹鉄道」締結から43件となります。
心から祝意を表し、下記に締結の模様を伝える東京新聞の記事をご紹介します。
台湾「国家鉄道博物館」開館へ交流協力協定 鉄道博と物館が締結
【東京新聞:2023年7月20日】
鉄道博物館(さいたま市大宮区)は19日、台湾で2026年に開館予定の「国家鉄道博物館」との連携に向け、台湾の関係者を招いて交流協力協定を結んだ。調印式で鉄道博物館の大場喜幸館長と国家鉄道博物館準備処の鄭銘彰(ていめいしょう)主任が協定書を取り交わした。
国家鉄道博物館は日本統治時代の1935年に建設された旧鉄道工場跡地を活用するもので、移転後に国指定の文化財となり、2016年に国の主導で計画が決まった。17年にはJR東日本が「583系寝台電車」を寄贈していて、施設や車両の修復を進めながら一部では既に活用が始まっている。
今後は協定に基づき、台湾側が行う修復作業や資料・文化財の収集、学術的な調査研究などについて日本側が総合的に支援しながら、運営ノウハウなども伝えていく考え。大場館長は「これまでも協力させてもらったが、一層協力できることは大きな喜び。スタッフの交流などを盛んにしていきたい」と話した。
鄭主任は「協定は光栄なこと。日本の鉄道には150年の長い歴史があり、非常に参考になる。今後の交流と協力を一層深めていきたい」と感謝しながら発展に意欲を示していた。