日台間は都市間提携や姉妹校などの学校提携も多いのですが、姉妹駅などの鉄道提携もここ10年ほどで急速に増えています。

11月1日、宮崎県日南市のJR九州「日南駅」と台中市の台湾鉄路管理局「日南駅」が妹駅協定を結んだそうです。台中市の日南駅で行われた「姉妹駅協定」締結式にはJR九州宮崎支社の中嶋敬介支社長と台鉄台中運務段の蘇鎮霖段長が臨み、同名にちなんだ姉妹駅協定を結ぶのは5駅目と報じられています。

日南市と台中市の日南駅の「姉妹駅協定」は、7月19日に鉄道博物館と2026年開業予定の国家鉄道博物館が「交流協力協定」を締結して以来の日台鉄道提携で、今年2件目となります。

日台間の鉄道提携は、1986年1月25日に大井川鐵道と阿里山森林鉄道が「姉妹鉄道」を締結したことが最初です。

それから2013年4月20日に黒部峡谷鉄道と阿里山森林鉄道が「姉妹鉄道」を締結するまで27年も間が空くのですが、それ以降は、コロナが蔓延する前の2019年までの7年間で実に37件、年間5件を上回る鉄道提携が行われていました。今回の日南市と台中市の日南駅の「姉妹駅協定」で44件(本会調べ)となっています。

ちなみに、同名にちなんだ姉妹駅協定は5駅とは下記の駅で、締結順にご紹介します。

1)JR四国の松山駅と台湾鉄路管理局の松山駅(2013年10月13日)
2)山陽電鉄の亀山駅と宜蘭線の亀山駅(2014年12月22日)
3)えちごトキめき鉄道の関山駅と台鉄台東線の関山駅(2017年11月10日)
4)しなの鉄道の田中駅と台鉄縦貫線(南段)の田中駅(2018年03月26日)
5)日南市・JR九州の日南駅と台中市・台湾鉄路管理局の日南駅(2023年11月1日)

なお、姉妹駅は、上記以外にも下記の5つの駅同士が結んでいます。

1)東京駅と新竹駅(2015年2月12日)
2)大阪駅と台北駅(2015年12月4日)
3)帯広市の幸福駅と新竹県の合興駅(2016年10月22日)
4)近江鉄道の多賀大社前駅と台湾鉄路管理局の万華駅(2020年11月4日)
5)伊豆箱根鉄道の伊豆長岡駅と台湾鉄路管理局の礁渓駅(2020年11月4日)


台湾と日本の「日南駅」が姉妹駅に 文化や観光交流促進へ

【中央通信社:2023年11月1日】

台湾鉄路管理局(台鉄)とJR九州は1日、中部・台中市の日南駅と宮崎県日南市の日南駅の姉妹駅協定を結んだ。台鉄は台日間の鉄道文化交流や相互訪問を促進し、地方創生をもたらしたいとしている。

台湾の日南駅は日本統治時代の1922(大正11)年に完成。100年以上の歴史があり、台湾で数少ない木造駅舎の一つとして観光スポットになっている。台鉄によると、日本の鉄道会社と同名にちなんだ姉妹駅協定を結ぶのは5駅目。台鉄の陳祐謀主任秘書は、台日の日南駅はいずれも海岸線上にあり、背景が似ているとして、地方の発展促進に期待を寄せた。