日本と台湾の間では、自治体や学校や鉄道だけでなく、銀行、議会、湖、山、神社と廟、温泉、動物園、博物館、水族館、弁護士会、教育委員会、ゴルフ場、自転車道、マラソン、空港など多くの分野で提携しています。
本会ではこれまで日台間のさまざまな提携について伝えてきましたが、今回は郵便局同士の提携をご紹介します。恐らく日台の郵便局同士の提携は初めてのことと思われます。
10月29日、TSMC(台湾積体電路製造)の進出で沸きに沸いている熊本県の熊本市で、日本郵便社九州支社と台湾の中華郵政が「姉妹郵便局協定」を締結しました。
日本郵便九州支社の正面玄関前で行われた調印式には、西口彰人・日本郵便代表取締役副社長と中華郵政の蔡文慶・副主任委員が臨み、立会人として木村敬・熊本県知事が署名しました。
式典には、日本郵便九州支社の久田雅嗣・支社長や陳銘俊・台北駐福岡経済文化弁事処総領事、県議会から前川收議員と坂梨剛昭議員や提携に尽力した徐秋美・台熊友好会会長も立ち会ったとのことです。
また、熊本城東郵便局と西合志郵便局の2局が台北北門郵局と、菊陽久保田郵便局と室郵便局の2局が台北迪化街郵局とそれぞれ「姉妹郵便局」を結んだことから、郵便局のある熊本市の中垣内隆久副市長、合志市の荒木義行・市長、大津町の金田英樹・町長、菊陽町の吉本孝寿・町長も立ち会ったそうです。
今後、日台双方の郵便局は相互訪問や視察を重ね、熊本台北間のランドマーク(観光・立ち寄りスペース)、郵便・物流の発送支援・金融サービス、物販商品の作成・販売、災害発生時の相互援助などを進めてゆくそうです。
日本初と思われる日台の郵便局同士の提携を心からお祝いするとともに、下記に日本郵便九州支社のプレスリリースとNHKニュースの記事をご紹介します。
◆中華郵政と日本郵便九州支社の姉妹郵便局協定の締結[日本郵便九州支社、10月22日]
【NHKニュース:2024年10月29日】
台湾の半導体大手、TSMCの進出を機に、郵便局どうしが連携することで日本と台湾双方の顧客の利便性を高めようと、29日、熊本と台湾の郵便局との間で「姉妹郵便局」の協定が結ばれました。
29日は熊本市で日本郵便と台湾の「中華郵政」の関係者が集まって協定の締結式が開かれ、県の立ち会いのもと協定書を取り交わしました。
この中で中華郵政の蔡文慶副社長は「姉妹郵便局の提携が互いにさらなる成長の機会をもたらし、台湾と熊本の友好の懸け橋となることを心から期待しています」とあいさつしました。
今回「姉妹郵便局」となったのは台湾の台北市にある2つの郵便局と、熊本市や菊陽町などにある4つの郵便局で、互いの物産品の販売や災害時の援助などで連携するとしています。
今回の協定は、TSMCの進出で台湾から熊本への企業や人の流れが活発になる中、生活に密接に関わる郵便局どうしが連携することで日本と台湾双方の顧客の利便性を高めようと、日本側からの働きかけで実現したということです。
日本郵便九州支社の高橋博経営管理部長は「今後も台湾の郵便局とさまざまな取り組みを進め、台湾から熊本に来た人たちの快適な生活を支えたい」と話していました。